保育職で低賃金代表といえば「保育士」。では、頻繁に保育士と比べられる幼稚園教諭の給料はどのくらいなのでしょうか。
気になる公立幼稚園と私立幼稚園の給料差もご紹介します。
気になる所をツマミ読み☟
1.幼稚園教諭の給料は意外と多かった!
幼稚園教諭に高給取りのイメージがある人はあまりいないと思います。
実際幼稚園教諭として働いているアナタなら、「こんな給料でやってられない!」と思ったこともあるのではないでしょうか。しかし、こちらの表をご覧ください。
出典:厚生労働省HP(http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/163-1a.pdf)
公立幼稚園で働く幼稚園教諭の月収は平均で約37万円となっています。「37万円!?」と驚いた人も多いのではないでしょうか。
きっと驚いた人は、私立幼稚園に勤めている人でしょう。私立幼稚園で働く幼稚園教諭の月収は平均で約25万円。
同じ内容の仕事をしていて月に10万円以上も給料に差があれば、驚くのも当然です。きっと世間のイメージは私立幼稚園の給料が強いのではないでしょうか。
しかし、公立幼稚園の幼稚園教諭は意外にもたくさんの収入を得ているのです。希望が持てるような、ショックのような…。複雑な気分ですね。
2.公立と私立の給料差の謎
では、公立幼稚園と私立幼稚園では、なぜこれほど給料に差があるのでしょうか。
まず、公立幼稚園に勤務する幼稚園教諭は「公務員」ということです。この時点で、給料が高いことになんとなく納得がいきますね。
公務員は福利厚生が充実しており、働く環境が整っています。そのため、産休や育休を取ることも比較的容易で、定年まで働く事も可能です。
勤務年数を重ねることで昇給するのが一般的ですので、その点でも公立幼稚園の幼稚園教諭は給与が高くなるのです。
それに比べ、働く環境が厳しく、大抵の人が20代、30代前半で退職する私立幼稚園の幼稚園教諭は勤務年数が延びず、昇給にもつながりにくいのです。
それにしても、この違い。。。なんだか納得いかない気もしますね。
3.幼稚園教諭を続けながら給料UPを目指すには
一番確実な方法は公立幼稚園に転職することです。
公立幼稚園で勤務することができれば、高い給料が保証されますし、長く働くことが可能です。結婚、出産後も働きたいと思うのであれば、公務員採用試験を受験し、公務員として幼稚園教諭を続けるのが一番です。
そんな公務員幼稚園教諭はなかなか狭き門です。年齢制限が設けられていますし、なにより公務員採用試験に受からなければいけません。忙しい仕事の合間を縫って、試験勉強をするのはとても大変です。
しかし、それだけの苦労に値する仕事が得られるので、安定して働きたい、長く勤めたい、収入を大幅にあげたい、と思うのであれば、ぜひチャレンジすることをおすすめします。
お金がすべてではありませんが、やはり頑張りに応じた見返りがなければ、熱意も冷めてしまうものです。
私立幼稚園で、給料UPを目指す!
安定して働き続け、高い収入を得るには、公務員幼稚園教諭になるのが一番と先ほどお伝えしました。
しかし、公務員採用試験にチャレンジする時間や、覚悟がない人がほとんどではないでしょうか。
公務員幼稚園教諭の給料を見ると、なんとも言えない気分になったアナタ。「じゃあ、あなたも公務員採用試験受けて、公立幼稚園で働けばいいじゃない。」と言われると、返す言葉がありませんよね。
しかし、もしかすると「数年後には結婚して専業主婦になる」かもしれない。せっかく公務員になれても、「配属先の幼稚園が合わなくてすぐ辞めてしまう」かもしれない。
そんなことを考えると、「羨ましい」とは思いつつもなかなか踏み出せないのではないでしょうか。もしそうであれば、地道に頑張る方法でいきましょう。
幼稚園教諭は続ける事で給料が上がります。逆に言うと、続けることでしか給料は上がりません。
主任など役職に就くと、役職手当がもらえますが、これも年功序列の世界。「働きだして2年目で主任に大抜擢!」なんてことはあり得ません。地道に働き続け、コツコツと給料をあげていきましょう。
幼稚園教諭の初任給は平均で18万円と言われています。毎年3千円ずつ上がっていけば、10年で3万円上がり、21万円になります。そこへ主任の役職手当がつけば、24~25万になるでしょう。
10年働いて、主任になり24万円。どうですか?
勤務3年で24万円を目指す!
「10年働いて24万円もらえれば十分!」という人は、ここからは読む必要はありません。
しかし、もしあなたが「10年も働いて24万円なんてやってられるか!」と思ったなら、視点を変えてみるといいかもしれません。
一般企業でも「昇給」というのはなかなか難しいものです。営業職のように、目に見える利益があればそれが還元されるのは簡単ですが、幼稚園教諭のように生みだした利益が見えにくい職種は評価されにくいのです。
「子どもがの笑顔が増えた!」
「子どもたちの情緒が安定している」
「保育者と子どもの信頼関係が素晴らしい!」
といってボーナスを貰えたり、給料が上がれば最高ですが、そんなことは夢の話。(本当はそうあって欲しいですが…)
唯一目に見える勤続年数でしか評価がされないのが、悲しいところです。
しかし、「今の給料をUPさせたい」のであれば、勤続年数を重ねる他にも方法があります。分かりますか?
それは、はじめから給料の高いところで働くということです。
10年かけて6万円UPさせるより、はじめから4万円高いところで働けば、3年で24万円程度の給料が見込めます。今の幼稚園より4万円高いところがあれば・・・の話ですが。
4.幼稚園教諭という狭い世界
あなたが、今の幼稚園で働き始めたきっかけは何ですか?
「専門学校や短大に求人が出ていたから」でしょうか?
「ゼミの先生に推薦されたから」でしょうか?
もしくは、
「ハローワークなどの求人から見つけ出した」のでしょうか?
幼稚園教諭という職種はとても狭い世界です。それこそ、専門学校や短大への求人だけで、すべての職員をまかなっている幼稚園もたくさんあります。
「卒業生がたくさん就職している幼稚園」なんだか安心ですね。
「学校の教授が仲良しの幼稚園」なんだか魅力的ですね。
「学校に貼りだされる求人」みんな見てるし、楽で思わず応募していまいますね。
そんな風に働く場所を決めてしまう人が多いのが幼稚園教諭なのです。
しかし、本来ならば「人材確保」というのはとてもお金と労力のいる作業なのです。
しかも、免許保有者となるとなおさらです。
1人の採用に何十万、何百万もかけ、応募者がくるまでに何か月もかかる。それが採用活動なのです。そうやって苦労して集めた人材だから、企業や施設は「辞められては困る」と思い、大切に扱ったり、待遇をよくするのです。
しかし、学校などに求人をだし採用活動をしている幼稚園は、採用活動で苦労をしていません。紙を一枚ペロンと貼りだしておけば、それだけで毎年困ることなく人材を確保できてしまうのです。
だから、初任給を高くする必要も、待遇を改善する必要もなく、今の現状に至るわけです。ということは、そこを逆手に取れば、高い給料と好待遇で働くことができるのです。
7.人材確保に苦労している幼稚園を探す
専門学校や短大にコネがない幼稚園や、スキルの高い幼稚園教諭を求めている幼稚園は採用活動に苦労しています。
そのため、なんとか人材を確保しようと「高い給料」を設定したり、「年間休日何日以上!」「有給消化100%」と好待遇にしたりと努力をしています。
また、このように人材確保に苦戦している幼稚園は既存の幼稚園教諭も大切に扱っています。「辞められては困る」からです。このような幼稚園では、働く幼稚園教諭もストレスが少なく、人間関係もよい傾向にあります。
休みが取れず仕事に忙殺され、給料は微々たるもの。それではストレスがたまり、余計なトラブルが起きても仕方ないですよね。こういった、人材確保に苦労している幼稚園を探すことで、あなたの給料や待遇は劇的に改善されます。
人材確保に力を入れている幼稚園の探し方
人材確保に苦労し、力を入れている幼稚園は「お金を払って」求人を出しています。
たとえば、《保育ひろば》といったような、保育専門の求人サイトです。ここには、幼稚園教諭や保育士が数多く登録されているため、効率よく資格保有者を獲得することができるのです。
また、専門のコーディネータが幼稚園にあった人材を選んで紹介するため、定着率がとてもよいのです。
「長く続けてくれるいい人材」を見つけるにはもってこいのため、人材確保に積極的は幼稚園はこういったサイトを利用して求人をだしているのです。
①「無料で学校やハローワークに求人を出している幼稚園」
②「お金を出して専門のサイトに求人をだしている幼稚園」
この2つでは、根本的に何かが違う気がしてきませんか。
《保育ひろば》のような求人サイトは、すぐに働くつもりがなくても登録して問題ありません。こういったサイトは、必ず連絡先(メール・電話番号)を入力する必要があります。
なんとなく、電話番号やメールアドレスを入力するには抵抗がありますが、心配無用です。
大抵「働く時期」を聞かれることになりますので「すぐに働く予定はないのですが、今後の情報を集めたくて登録しました。」と言いましょう。そうすれば、必要以上に連絡をしてくるようなことはありませんし、メールがくることもほぼありません。
はっきり言わないと「仕事を紹介することが仕事」ですので、何度か電話がかかってくることになります。登録しても働かない人はたくさんいるので、気を遣う必要はありません。
登録することにより、求人の詳しい内容が見れたり、おすすめの仕事を教えてもらえます。自分の今の環境を冷静に判断する材料になりますので、保育専門の求人サイトを利用したことがない人は、まずは登録してみましょう。
お金はかからず30秒ほどの作業です。もしかするとあまりの好条件にショックを受けてしまうかもしれませんが…
もっといい環境もあると知り「いつでも転職できる」と思えると、今の仕事を頑張ることにもつながりますよ。
8.まとめ
yomoko
幼稚園教諭という責任とやりがいのある仕事。それに見合う収入を得たいと思うのは当然のことです。
努力が出来る人で給料を上げたいなら、公務員幼稚園教諭の一択です。
まだ、そこまでの覚悟が決められない人は、今の幼稚園でコツコツ頑張りましょう。
続けることで、少なからず給料は上がっていきます。限られた時間しかない人や、今の幼稚園を長く続ける気がない人は、はじめから給料の高い幼稚園を探すのが得策です。