保育園だけでなく、実は幼稚園にもフリーの幼稚園教諭が存在します。
担任の幼稚園教諭を支えたり、子どもたちを支えたり、時には園の様々な仕事をこなすなど、とても大切な存在です
保護者から見ても、担任の幼稚園教諭の他にフリーの幼稚園教諭がいてくれることは安心できるポイントの一つです
今回はそんなフリーの幼稚園教諭の仕事や注意点などを紹介していきます。
気になる所をツマミ読み☟
フリーの幼稚園教諭って?
多くの幼稚園ではフリーの幼稚園教諭はパート・アルバイトとして雇っていることが多いです。
正規職員ではない為、クラスの担任を持つことはなく、あくまでも補助としての仕事をします。
しかし幼稚園によっては、新人が1年目は全体の流れを把握するためにフリーとして任される場合もあるようです。
利点
パート・アルバイトであれば残業などがなく、定時で退勤できる幼稚園が殆どです。
また時給なので、仮に残業をしたとしても働いた時間分の給料になります。正規職員では残業代はほぼ出ないことが多いでしょう。クラス担任ではないので、持ち帰り仕事などもなく正規職員と比べて負担はだいぶ軽いです。
また、園全体のフリーとなれば、様々な幼稚園教諭の保育を見ることもできます。
欠点
時給なので、休んでしまうとその分、給料も減ってしまいます。
また、長期休みなどは出勤日数も減ることになるので、その月の給料は期待できません。
また後ほど記述しますが、フリーという立場なので様々な仕事を任せられ、それが不満に思えてしまう時もあるかもしれません。
正規職員・新人でフリーとなった場合は、最初は補助の仕方もよく分からず不安な点が多いでしょう。
基本的に定時で帰ることが出来、持ち帰り仕事もないので、仕事とプライベートの時間をきっちりと分けることが出来ます。また、子どもの行事などがあれば、お休みをきちんと貰えるでしょう。
フリーの幼稚園教諭
「具体的な仕事内容」
フリーの幼稚園教諭と聞くと、子どもの補助がメインの仕事と思い浮かぶと思いますが、実は他にも様々な仕事があります。
求人情報だけでは知ることが出来ない仕事もあるかもしれません。幼稚園にもよりますが、具体的にどんな仕事があるのかを紹介していきます。
1. クラスの補助
幼稚園のクラス担任は基本的に一人担任です。ですが、幼稚園によっては入園まもない年少児たちは他学年よりも手がかかるという点から、担任とは別に年少児クラスは副担任が設置されているところがあります。
担任はクラス全体の保育を進め、補助教諭はお漏らしの対応や、母子分離が難しい子への対応、集団の動きに遅れをとってしまう子など個々の援助などがメインになるでしょう。
またフリーという立場で、手が必要なクラスに行って手伝いをしたり、子どもたちやクラスを補助することもあります。
2. 園庭開放の手伝い
幼稚園では未就園児を対象に園庭開放というものを行っている幼稚園が多いです。
入園を考えている親子や、近所の親子が遊びに来ることができます。親はその幼稚園の雰囲気を知れたり、幼稚園教諭にちょっとした相談ごとなどもできるので利用する人が多いでしょう。
担任の幼稚園教諭はクラス運営がある為、フリーの幼稚園教諭が月に1・2度、園庭開放の手伝い等を仕事の一つとして行う幼稚園もあります。
3. プレ幼稚園の手伝い
正式に入園が決まった未就園児が入園前に幼稚園に慣れるためにお試しで園生活が体験できる制度です。
親子で参加する幼稚園や子どものみの参加など幼稚園様々です。内容も、簡単な季節の製作をしたり、リズム遊びをしたり基本的には子どもたちが「幼稚園が楽しいところだ」と思えるようにすることが目的です。
その際の事前準備や司会進行・補助をフリーの幼稚園教諭が行うことがあります。
また、入園予定の子どもや保護者と関わるので、入園時のクラス編成の際に意見を求められることもあるでしょう。
4. 気になる子や障がい児への加配教諭担当
クラスに気になる子や障がい児がいる場合、クラス担任だけでは援助が不十分になってしまう場合があります。
その際、しっかりとその子に寄り添い、個別で援助をすることもフリーの幼稚園教諭の仕事です。
毎日をその子と過ごすことで信頼関係も出来、また担任とも十分に連携をとることが出来ます。
5. 園全体の雑務等
クラスの補助などが特にない場合は、事務的な仕事や掃除、製作物の準備など雑務を行うこともあります。
担任の幼稚園教諭とは違い、フリーという立場ということで、子どもたちと関わる仕事以外にも様々な雑務を任されてしまうことも多いかもしれません。
6. 預かり保育や園バスの乗車
クラスの子どもたちが降園した後は、基本的には担任の幼稚園教諭たちは学年や自分の仕事をメインで行います。
その為、その後の預かり保育や園バスはフリーの幼稚園教諭が担当している幼稚園もあるようです。
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フリーの幼稚園教諭「注意点」
担任の幼稚園教諭とは違い、フリーの幼稚園教諭は仕事の負担も責任もだいぶ軽くなる為、精神的にも体力的にもやりやすいことでしょう。
しかし事前に様々なことを確認しておかないと、「自分が思っていたのと違う」ということになってしまうかもしれません。以下の注意点を参考にしてみてくださいね。
1.仕事内容について
可愛い子どもたちの補助をしたいと思って、フリーの幼稚園教諭になったつもりなのに、いざ働いてみたらフリーという立場を良いことに雑用ばかり任されてしまい、肝心の子どもたちとは全然関われないということもあるようです。
また、園庭開放やプレ幼稚園なども準備や補助のみという話だったのに、いつの間にか主任教諭がやるはずだった司会の仕事を自分が任されていた・・・なんてことも。余計な負担やストレスなどを増やさない為にも事前に自分の仕事内容はどんなものなのかをしっかりと明確にしておきましょう。
2.行事について
お子さんがいる場合、幼稚園の行事などの日にちが被ってしまう場合があります。
ほとんどの幼稚園ではフリーの幼稚園教諭となれば、自分のお子さんを優先できると思いますが、稀に職場の幼稚園を優先しないといけないという幼稚園もあるようです。
大事なお子さんの行事を見れないことはとても辛いですよね。始めにしっかりと行事ごとやお子さん優先で仕事ができる職場なのかを確認してみてくださいね。
3.休暇について
幼稚園は長期休みは登園する子どもも少なく、フリーの幼稚園教諭は一切出勤しなくても良いと思いがちですが、必ずしもそうとは限りません。
子どもの人数的には必要なくても、様々な幼稚園事情の関係でフリーの幼稚園教諭も一定の日数は出勤しないといけないという幼稚園もあります。
お子さんがいる場合、自分が出勤することで子どもをどこかに預けないといけないという状況になるかもしれません。その点も事前に確認しておくと良いですね。
4.子どもとの信頼関係について
フリーとして様々なクラスの手伝いなどをしていると、個々での関わりはあまり深くなりません。
その為、日ごとで違うクラスに入ることももちろんあります。その子が普段どのような感じか分からず、上手く声かけが出来ない場合があるかもしれません。
ですが、あまり気負わず、自分らしい関わり方や声かけで接してあげてくださいね。
フリーの幼稚園教諭
「求人の見つけ方」
「子どもは好きだけどそこまで全力で働く勇気はない・・・」そんな人も多いはずです。そんな人に人気なのがフリーとしての働き方。
yomoko
その人気に対して募集は圧倒的に少ない上、産休予定の先生を配置したり在籍している先生をフリーに回すことが多いのでなかなか一般の求人には出回りません。
ですので、激戦のフリー幼稚園教諭の求人を探すのであれば、保育専門の転職サイトに登録し「フリーの求人が出たら教えてください!」と伝えておくのがお勧めです。
タイミングよく求人にすぐ出会える場合もあれば、数か月かかる場合もありますが、自力で探すよりは確実に出会える可能性が高くなるはずです。
保育士専門の転職サイトはいくつかありますが、幼稚園教諭の求人が多いのは「保育ひろば」というところです。
フリーの求人を探したい人は一度相談してみるといいと思います。
まとめ
このように、フリーの幼稚園教諭といっても、本当に様々な仕事があります。
また担任の幼稚園教諭はフリーの幼稚園教諭の存在がとても心強く、いてくれることで安心して保育することができます。
ぜひ、担任の時とは違った視点・立場で子どもたちと関わってみてくださいね。