基本的に一人担任を持つ幼稚園教諭にとって妊娠は嬉しい反面、自分が抜けた後はどうなるか、いつ頃まで仕事を続けられるか、いつ報告しようか、など不安な面も多いことと思います。
今回は妊娠の報告の時期や気をつけること、また体力勝負である幼稚園教諭にとっての働き方の注意点なども一緒に紹介していきます。
気になる所をツマミ読み☟
幼稚園教諭「妊娠報告」のタイミング
待ち望んでいた妊娠も、予想外だった妊娠もとてもおめでたいことです。
しかしクラス担任を持つ幼稚園教諭にとっては、妊娠報告に関していつ言うべきか慎重になることでしょう。
いつ頃が適切なのかをお伝えします。
幼稚園教諭「既婚者」の妊娠の場合
既婚者であった場合、園長や主任も今後、妊娠の可能性があるだろうと予測をしていることでしょう。
幼稚園によっては、妊娠の可能性がある幼稚園教諭は始めに万が一途中で抜けても大丈夫なようにクラス配置をしてくれている場合もありますね。
報告は、「安定期に入ってから」「少し時期を見てから」等、考えている方もいらっしゃいますが、妊娠が分かった時点でまず園長・主任には出来るだけ早く報告しましょう。
報告時に気を付ける事
妊娠はおめでたいことではありますが、妊娠時期によっては年度途中でクラス担任を抜けてしまうことにもなりますし、仕事をしていく上でも周りの協力が必要不可欠になります。
そのことも念頭に置きながら、報告をしなければなりません。
また、仕事をしていく上で周りの幼稚園教諭にもフォローをしてもらうことも多くなるため同僚にも報告をすることと思いますが、その際保護者の耳には今後の勤務が決まってから報告すると同僚たちに話をしておくことも大切です。
今後のことが決まっていない時期に保護者が知ってしまうと「担任が変わってしまう・・・」と動揺ばかり与えてしまうことになります。
幼稚園教諭「未婚者」の妊娠の場合
未婚者の場合、予測をしていなかった妊娠に幼稚園側も驚き、幼稚園によってはあまり良い顔をされない場合もあります。
しかし、お腹にある小さな命を守ることが何よりも大切です。
自分にとっても予想外の妊娠だった際、報告するのはなかなか勇気がいることだと思いますが、報告を先延ばしにするのはよくありません。
既婚者の場合と同様、妊娠が分かった時点で園長や主任に報告をしましょう。
報告時に気を付ける事
多少なりとも嫌な顔をされたり、非難の声があることも覚悟しておく必要があります。
しかし、大切なのは自分の身体と赤ちゃんの命なので、産むと決めたのならそのような状況に負けず強い気持ちを持ってくださいね。
そして年度途中でクラス担任を抜けないといけない場合は、いつまで働くことができるのか今後は退職なのか産休をとるか等、どうする予定なのかをきちんと考えてから報告すると良いでしょう。
そして、迷惑をかけてしまうが引き継ぎ等しっかりと行っていくという意思も十分伝えておきましょう。
幼稚園教諭の妊娠退職
「いつまで働く?」
産休育休をとる場合、退職をする場合、一体いつまで働くことができるのでしょうか?
妊娠中の体調の変化は本当に人それぞれなので無理せず働くことができるようにしていきましょう。
産休育休を取得する場合
基本的には産前休暇は出産予定日の6週間前(42日間)からとることができます。
双子などの多胎妊娠の場合は体の負担が大きい為、14週間前から産前休暇に入ることができます。
体に特に不調がなく、赤ちゃんの成長も順調であれば、臨月ぎりぎりまで働く幼稚園教諭もいますが、切迫早産などになってしまう場合もあります。
そのような場合は、やむをえなく予定よりも早く産休に入ることになるでしょう。
退職する場合
退職を考えている場合は、産休等のことは考えなくて良いので自分のタイミングで退職を決めることができますが、あまりにも早い時期だと、年度途中は十分な引き継ぎなどができなくなってしまいます。
また、保護者も不安に感じてしまうことでしょう。
体に不調がなければ安定期や臨月までは働くという幼稚園教諭もいます。しかし、自分の体が第一なので無理はせず、医師から勤務を止められた場合はすみやかに対応をしましょう。
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幼稚園教諭の妊娠
「つわり」が酷い場合
自分の意思ではどうすることもできないのがつわりです。軽い人もいれば、1日中吐き気に襲われ、ぐったりしてしまう人もいます。
もし、つわりが酷い場合、仕事はどうしたらいいのか、参考にしてみてくださいね。
有給をとる
吐き気やだるさ、どうにも体が動かない時、仕事に行かないといけないと思ってもそれどころではありません。
そんな時、無理に仕事に行っても何もできないことでしょう。それならお休みをもらうことも大切です。
勤続年数によって有給の日数が違うのでご自身の有給日数を調べてみてくださいね。
時短勤務にしてもらう
妊娠中の体は疲れやすく、だるさも伴います。子どもたちがいる間は気を張っているから、何とかつわりが治っている人も、夕方にかけてつわりの症状がひどくなる人もいます。
そのような場合、幼稚園によっては時短勤務ができるので園長や主任に相談してみましょう。
医師に診断書をもらう
あまりにも食事がとれず、体重が大幅に減少してしまったりすると医師から妊娠悪阻や妊娠中毒症として病気と認められ診断書を書いてもらうことができます。
幼稚園側の理解がなく有給や時短勤務をとることが難しい場合は、このように医師に診断書を書いてもらうのも一つの手です。
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幼稚園教諭が妊娠中の勤務で
気をつけるべき5つの事
1.激しい運動は控える
幼稚園教諭は子どもたちと思い切り鬼ごっこをしたり、スポーツを楽しむこともありますよね。
また、咄嗟に走ってしまうこともあるでしょう。しかし、激しい運動や走ることは赤ちゃんにとっても良くありません。
落ち着いて時間に余裕を持って過ごせるようにしたり、戸外遊び等の際は鬼ごっこ等激しい遊びは控えて別の遊びを提供するなど気をつけてください。
2.感染症等に気をつける
妊娠中の体は免疫力が落ちており、妊娠前の体に比べると20倍も感染症などにかかりやすいと言われています。
幼稚園は特に感染症が流行りやすかったり子どもから菌をもらってしまうことも多いでしょう。
妊娠中は飲めない薬も多いので、そのような感染症にかからないようこまめに手洗いうがいをしたりマスクの着用をしましょう。
3.重いもの等は他の先生に持ってもらう
幼稚園教諭は保育以外にも様々な仕事があります。時には重いものを運ばないといけない場面も多々あることでしょう。
ついいつものように運んでしまいがちですが、お腹に力が入ると赤ちゃんにも負担が多少なりとも伝わってしまうと言われています。
そのような時は同僚に頼り、自分は負担が軽めな仕事などをこなしていきましょう。
4.子どもの体当たりに気をつける
子どもたちは突然幼稚園教諭に抱きついてきたり、前を見ずに走っていて突然ぶつかってくることがあります。
そのような際お腹に衝撃が走ることもありとても不安になりますよね。
ましてや安定期前等で子どもたちや保護者にまだ妊娠報告をしていない場合は、自分で自分の身を守るしかありません。
今まで以上に周りに目を配り、近付いてくる子どもたちの様子をしっかり見ておくことが大切です。
また子どもたちや保護者に妊娠報告をしている場合なら、お腹に赤ちゃんがいることをしっかり伝え子どもたちにも気をつけてもらうと良いでしょう。
5.自分の体調の変化に気を配る
つわりで気持ち悪くなってしまったり、ずっと立ちっぱなしで貧血になりそうになったりすることがあります。
自分の体調の変化にいち早く気付けるようにし「水をこまめに飲む」「こっそり飴をなめる」「時々は座る」等、少しでもおかしいなと思ったら自分なりの対処法をしっかり行いましょう。
また、疲れやすくなっているので帰宅後は持ち帰り仕事などもあると思いますが、あまり無理をせず体を休めることも大切にしてください。
これから妊娠を考えている人へ
妊娠出産は職場の理解と周りの協力が不可欠です。せっかくの嬉しい出来事なのですから、周りに祝福され気持ちよく協力してもらいたいですよね。
そのためには、産休育休取得の実績があり「助け合うのはお互い様」という精神がある職場を選ぶことが大切です。
今の職場がそいう環境ではない場合、結婚のタイミングで転職を考えてみるのもいいと思います。
妊娠までに1〜2年職場に貢献して実績を積んでおけば、より理解と協力が得やすくなります。
ただし、転職先は慎重に選ぶようにしてください。
育休・産休は法律で定められた権利であり、職場は与える義務があります。なので求人票等にはそう書かれているのですが・・・
実情がどうかというと話は別です。妊娠出産を迷惑だと思っている職場はたくさんありますし、実際問題として産休育休を取得できる環境ではないところはたくさんあります。
実際に経験してみて、実情を知るのに一番確実な方法は転職サイトでした。
私が実際に利用した「保育ファイン」は保育専門の転職サイトの中でも幼稚園教諭の求人が多く、産休育休実績の多い求人が豊富でした。
これから妊娠を希望している人にはおすすめです。
まとめ
子どもと接する仕事である幼稚園教諭。
妊娠について、一緒に喜びフォローしてくれる理解のある幼稚園があると同時に妊娠中の幼稚園教諭に対して思いやりのない言動をかけてくる雰囲気の幼稚園があることも事実です。
理解のある幼稚園で素敵なマタニティライフを送りながら、大好きな仕事を続けていけるといいですね。